野生のツツジ
「小樽市の花」ツツジが美しい季節です。小樽公園には約3000本のツツジが植えられていて、色とりどりに咲き競う光景は小樽に初夏の訪れを教えてくれます。
ところで、小樽の野山にはいくつかの野生種のツツジが自生するのをご存知でしょうか。北海道には14種のツツジ属の植物が自生しますが、そのうちムラサキヤシオツツジ、イソツツジ、コヨウラクツツジ、コメツツジの4種が小樽に分布します。7月に咲くコメツツジ以外の3種は今が見頃です。
ムラサキヤシオツツジ
それぞれ個性的な美しさのある野生ツツジですが、中でも赤紫色の大振りな花を咲かせるムラサキヤシオツツジは、園芸種とくらべても遜色ない華やかさです。塩谷丸山や銭函天狗山、下赤岩山などで見ることができます。岩が多く、傾斜のある場所を好むので、登山の途中で目にしたことのある方も多いかもしれません。
コヨウラクツツジ
コヨウラクツツジも同じような場所で見られます。ムラサキヤシオのようには目立ちませんが、小さな林檎のような可愛らしい花を咲かせます。
イソツツジ
イソツツジは白い花が球状にまとまって咲くのが特徴で、小樽では赤岩山の岩場に大きな群落があります。主に湿原や高山に生育する植物なので、海に面するような低い場所にまとまって見られるのは興味深いことです。