アナタニサマ
「アナタニサマ」とは、札幌在住の美術家、小磯卓也氏が2023年に文芸誌で発表した、小樽が舞台の同名の短編小説に登場する妖精のことです。
真冬の厳寒の夜に現れるといわれ、薄明りの街灯の下、毛むくじゃらの小さな文学の妖精が「アナタニ」と一冊の本を差し出します。本を受け取ってしまった人は、面白くて読むのが止まらなくなり、その場で凍死してしまいます。
身を守るための方法は一つ。「ヨミマシタ ヨミマシタ モウヨミマシタ…」と呪文を唱えること。
そこから、小樽ではいつからか大切な人に本を贈るとその人はアナタニサマから守られるという風説が広まりました―
ということで!この冬、市内各地、各施設、そして多くの市民たちがおすすめの本や思い出の本をSNSで紹介しました。博物館でも職員がアナタニサマに扮して、アナタニサマごっこに参加しましたので、その様子をご覧ください。
運河館にてアナタニ…
コミック、映画版の「ゴールデンカムイ」でアイヌ語の監修をされた、中川裕氏のアイヌ文化研究入門書。コミックに登場する場面から、アイヌ文化、アイヌ語についてのわかりやすい解説をされています。当館館長のコラム「小樽から見たゴールデンカムイ」も所収しています。
ノルウェーの人類学者、トール・ヘイエルダールがポリネシアの住民の起源が南米にある、という自らの仮説を証明するために、筏で南米からポリネシアまでたどり着こうとした実験の記録です。日本では昭和26(1951)年に翻訳・出版されていますが、その後に児童向けにリライトされ、多くの少年少女の心をとらえました。
なお、ヘイエルダールの仮説そのものは現在否定的な見解が多く、実験の手法にも異議が出ています。ただし、現在考古学、人類学の研究に携わる40代以上の研究者に与えた影響は大きいといえます。当館館長もこの本に影響を受けた一人です。
さらに…
本館では…
「御神渡り」や「氷紋」など氷の色々な自然現象について、写真付きで紹介しています。この本を読んで、あなたも実際にその現象を探してみませんか。
しづか号、一等客車い1号でもアナタニ…
小樽を舞台にした伊藤整の小説『幽鬼の街』が掲載されています。
小樽の歴史を写真を通して振り返ることができます。
ヨミマシタ ヨミマシタ モウヨミマシタ…
安心して呪文を唱えられるように、あなたも大切な人に本を贈ってみませんか。