港まつり記念 小樽郷土便箋
今回の資料は、「港まつり記念 小樽郷土便箋」になります。
作成者は「小樽港祭協賛会」となっており、昭和26(1951)年ころのものとみられます。あくまで便箋ですので、内容らしい内容は無い…かと思いきや、この便箋、一枚一枚に小樽の名所が説明付きでデザインされています。
写真ではオタモイのページを挙げていますが、そのほかに奥沢水源地・銀行街・赤岩山などページごとに違った名所が取り上げられています。
絵で見た小樽市
また、裏表紙の「絵で見た小樽市」という当時の小樽市勢紹介スペースが設けられている点も特徴的でおもしろいポイントです。
コミカルなイラストとともに当時の小樽の統計データを楽しく眺めることができます。具体的にみていくと、たとえば出生数は年間4,912人とあります。現在の小樽市では出生数が年間500人を割っているため、単純に比較すると70年前は現在の10倍子供がいたと言えるかもしれません。
そのほか、市民のたばこ・お酒など嗜好品の消費金額が具体的に示されている点もおもしろいです。
ちなみに、国全体のデータにはなりますが現在の紙巻たばこの年間販売実績(2019年、JTウェブサイト)は一人当たり4,042円ほどです。一方、70年前の小樽市民は一人当たり3,259円とされています。一見すると現在のほうが金額が増えているような…?ただし70年前と今では物価が大きく違いますので、一概には増えたと言えないでしょう。むしろ実質的には減っているのかもしれません。
他のデータも眺めてみると、また違う「再発見」があっておもしろいかもしれません。