北海製罐株式会社
本日は最近、第三倉庫が話題の「北海製罐株式会社」の歴史をほんの少し読み解きます。
この倉庫は土地と建物を小樽市に無償譲渡することとなり、今後の活用計画が議論されています。
現「北海製罐株式会社」の前進となる「北海製罐倉庫株式会社」(『小樽商工名録』昭和11年版より広告を添付)は、大正10(1921)年に小樽を本拠として創立されました。
ここは運河を含む沖合の埋め立て工事がひと段落し、大正13年8月25日に「小樽港湾竣工式」が開催された場所です。当時の新聞によると、「北海製罐株式会社倉庫楼上において挙行さるるが」とあり、のちに総理大臣も務める若槻礼次郎内務大臣など500名もの賓客が参加したことが書かれています。
他にも大正後期から昭和初期の新聞で北海製罐関連の記事等を探すと、「北海製罐公開デー」と称するカムチャッカ方面での缶詰事業の活動写真や製缶作業を公開するイベントのほか、塩谷丸山の新築された山小屋で行われたスキー大会(健康保険組創立10周年)の催行記事などを見つけることができました。