蓮葉氷
冬のこれからの時期、小樽で「蓮葉氷(はすはごおり)」を見ることができるかもしれません。
蓮葉氷とは
丸みを帯びた板状の氷で、白い縁取りがあるのが特徴です。板状の氷が水面のうねりで互いにぶつかり合って、まわりが削れて丸みを帯び、衝突を繰り返すことで縁がまくれ上がります。あたかも蓮の葉のように見えることから「蓮葉氷」と呼ばれます。
小樽で見られる場所
小樽の場合、通常では海面は凍りません。そのような状況でも、蓮葉氷を見るのにお勧めの場所があります。それは、小樽港の第3号ふ頭の基部、分かりやすく言えば小樽海上観光船「あおばと」の乗り場付近です。
海面に流れ出たオコバチ川の水が、塩分のある海水よりも密度が小さいので、この近くで表面に広がります。観光船乗り場付近は、角地で奥まっているので河川水が安定的に留まりやすくなっています。そのため、海水の上に淡水が薄く広がった状態となり、氷が張りやすい環境になっていると考えられます。
いつ見ることができる?
小樽が高気圧の影響下にある風が穏やかで晴れた日には、放射冷却現象により気温が低くなります。そんな日の朝、「蓮葉氷」を見ることができるかもしれません。
2022年の筆者による不定期な観測では、1月は7日と20日、2月は5日と11日の計4回の発生を確認しています。午前9時を過ぎて日が高く昇り気温が上がってしまうと、蓮葉氷は解けてしまうので、朝の早い時間がお勧めです。防寒着を着込んで観光船乗り場付近を散歩してみませんか。