消防車
先日、全国の消防署長の会議が小樽で開催され、小樽の町と消防のかかわりをお話しさせていただきました。小樽で消防の話題といえば、消防犬「ぶん」の話は欠かせないのですが、「大火の多かった小樽では防災の備えも近代化に取り組み消防車を早い段階から購入した。ぶんはその消防車が大好きであった」というお話をしました。
終了後、小樽市消防本部から「書庫に古い消防車の写真がある」とご連絡をいただき、大量の写真などをいただきました。『市史』などによれば、小樽の消防組では大正11(1922)年に「英国製消防車を購入」となっています。今回いただいた写真にはその「英国製消防自動車」の写真が含まれていました。
ただ、この消防車は以前にも消防車を購入していましたが、消火用のホースを運ぶ「水管車」でした。
オートバイ
花園地区などの道路の細いところでも活躍できるよう、ハーレーダビッドソンのオートバイも「水管オートバイ」として購入し、サイドカーにホースを積み込んで活躍しました。
『稲垣日誌』にも「火事が出たといふ噂で惜しくも中止した。オードバイは走る、消防夫はかけ巡る。大分騒いだが、外へ出て見ても、何等火光も認められない。」(大正14年8月)のように登場しています。
「ぶん」のお気に入りは
その後、毎年のように消防自動車(ポンプ車)を購入し、シボレー、グラハムブラザーズなど米国製の車が揃います。その中で昭和6年に撮影したグラハムブラザーズの消防車には運転台の横にちょこんとすわっている「ぶん」の姿も確認できます。
ただ、消防組の関係者の伝聞では、ぶんはシボレーがお気に入りで、それにのって出動することも多かった、と言われています。
情報お待ちしています
英国車にお詳しい方がいらっしゃればぜひご教示いただきたいのですが、大正11年に購入したポンプ車の制作会社「メリーウェザー(Merry weather & Sons)」社のことが詳しくわかりません。後継会社などはなかったのでしょうか?