民俗芸能の継承
7月に入り、先月から開催されている小樽市内の神社の例大祭も忍路、高島稲荷、熊碓、塩谷の各神社、そして住吉神社へと続いていきます。
松前神楽
住吉神社は新潟・三条神楽の系譜の神楽を伝えていますが、市内の多くの神社のお祭りで聞こえてくるお囃子は「松前神楽」のものです。小樽で長く暮らされている方は当たり前の光景でしょうが、市外、道外からみるとかなり珍しいものです。
その「松前神楽」は、国指定無形民俗文化財となっている、北海道の松前藩で17世紀に城内神事として誕生したものです。そしてニシン漁の北上に伴い、日本海側各地に伝えられていきました。この伝播ルートそのものも、北海道史の側面を表しています。
一方で、これは全国各地で課題となっていますが、社会環境の変化、少子高齢化などにより民俗芸能の継承が困難になっています。今年の冬、これも国の無形民俗文化財であった岩手県黒石寺の蘇民祭が、長い歴史に幕を下ろしました。
小樽市内でも市民の皆さんの努力で継承されてきた民俗文化財が、後継者不足で悩んでいます。松前神楽は龍宮神社、潮見ヶ岡神社などで氏子関係者などによって継承されてきましたが、市民共有の資産である貴重な文化財を後世に伝えるため、児童向けの体験会が教育委員会によって企画されています。
体験してみませんか?
ご興味のある方、お子さんやお孫さんに郷土の文化財を体験させたい方は、ぜひ一度ご見学だけでもいかがでしょうか?
ご興味のある方、お問い合わせ等は教育委員会生涯学習課まで
電話 0134-32-4111(内線7531)
syogai-gakushuka@city.otaru.lg.jp