トコちゃん
非常に暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。夏らしくはありますが……この暑さが今年もやってきたか、という気持ちがやはり拭えません。体調にお気を付けてお過ごし下さい。
トコちゃん、海水浴後に博物館へやってきた!

さて今回は、この暑さのなか早速「海で泳いできた」新着資料をご紹介いたします。当館の学芸員が海で発見した、池田製菓の白い“木彫りの熊”風容器です。
この容器は昭和30年代に同社から販売されており、背面にあるようにバター飴が入っていたようです。見覚えのある方もいらっしゃるのではないしょうか。

池田製菓
池田製菓は大正11(1922)年に花園町で開業し、戦後に菓子製造を本格化、昭和26(1951)年に池田製菓株式会社となりました。

写真にあるような菓子を製造し、特にディズニーのキャラクター「バンビ」を使用したキャラメル(写真の左および中央)は大人気でした。惜しまれつつ平成18(2006)年に廃業されました。既に廃業されておりますが、別会社が事業を引き継いでいたこと、バンビキャラメルの復刻版や再販売の様子などから、小樽だけでなく北海道、さらには全国で愛された名物菓子メーカーと言えるでしょう。
話を少し戻して…
実はこの容器には「トコちゃん」という可愛らしい名前がついており、バリエーション豊富らしいことがわかりました。
調べた限り大きさは大小の2種類、色は白・黒・茶の3色、毛並みも3種類、なかには蝶ネクタイでおめかしをしているトコちゃんもあったようです。流通時期や販売形態によって異なると思われます。そして、なんと2021年にはOSANAGU(おさなぐ)と名前を変えて復活し、様々なデザインで展示会、販売会が行われていました。
菓子そのものだけでなく包装紙や容器なども、小樽の魅力である菓子文化を伝える貴重な資料です。
求ム!トコちゃん
トコちゃんの容器や外箱などをお持ちの方がいらっしゃいましたら、当館にご連絡いただけますと幸いです。