佐立七次郎その同期生
旧日本郵船株式会社小樽支店の設計者である佐立七次郎(さたちしちじろう)とその同期生についてお伝えします。
佐立七次郎は明治期に工部大学校(現在の東京大学工学部の前進)で教鞭をとったJ ・コンドルの弟子第一期生です。同期は佐立を含めて4名おり、他に辰野金吾、曾禰達蔵、片山東熊がいます。彼らは明治期に西洋の様式を取り入れて国内の建築の発展を牽引してきた重要な人物と言えます。そんな彼らに関連する建物が小樽市内には複数あります。
辰野金吾
旧日本銀行小樽支店(現金融資料館)は辰野金吾とその弟子によって設計されました。
曾禰達蔵
令和4(2022)年に国の重要文化財となった旧三井銀行小樽支店(現小樽芸術村)は曾禰・中條設計事務所が設計しています。
片山東熊
片山東熊の設計作品は残念ながら小樽にはありませんが、その弟子である木子幸三郎が小樽市公会堂の設計指導をしています。
小樽が繁栄していた様子がこのように著名な建築家が設計に関わっていた事実や歴史的建造物にみられる手の込んだ装飾や重厚さからもみてとれます。