2025年に節目を迎える建物
2025年に「100年(もしくは130年)」を迎える建物などの写真を紹介します。
倉庫群
今から100年前、大正14(1925)年は小樽の黄金期でした。「北日本随一の経済都市」として市内の銀行数(無尽を含む)は25行を数えました。その勢いで近代的な施設が作られ、特に運河海側の埋立地には次々と倉庫が建てられました。その中で、運河沿い唯一の木骨レンガ造でひときわ目を引く旧篠田倉庫や、小樽芸術村西洋美術館となっている旧浪華倉庫などは今年、築100年となります。

運河の海側、区営埋立工事でできた人工島に次々と倉庫が建てられた時期ですので、しばらくは「創建100年」が続くことになりそうです。
長橋中学校
現在は新校舎となっていますが、市立長橋中学校が旧制小樽市中学校として設立されたのも100年前です。庁立小樽中学(現・潮陵高校)についで市立の中学が設けられた背景には、板谷宮吉、早川両三など、当時の資産家たちの経済的援助があり、これも小樽の黄金期を示す出来事でした。

旧制小樽市中学校では伊藤整が教壇に立ち、日本の古生物学の泰斗、井尻正二が学びました。
小樽銀行協会
色内地区には「小樽銀行協会」のビルが建てられ、金融の町の象徴的存在となりました。色内十字街のランドマークでもあった建物なのですが、保存できなかったのは惜しまれることです。

稲穂小学校
もうひとつ、今年話題になりそうなものが、稲穂小学校の設立130年です。

現在の小樽市域では量徳、手宮(のちの色内)についで3番目の小学校(分校を除く)として明治28(1895)年に開校しています。統合により、現存する市内最古の小学校となりましたが、校長の日記「稲垣益穂日誌」などにより、当時の学校の様子もうかがうことができます。