おうちでおたる | 2025.06.20

小樽百景~船の配管とマーク

小樽市総合博物館Facebookより

船の配管とマーク

今回は船に関する話を少し書きたいと思います。

船の配管  

皆さんはフェリーや観光船または、自衛隊や保安庁の体験航海で乗船した時に、廊下などでカラフルに帯の入った配管は見たことありませんか?これは、船員労働安全規則で義務づけされていて、その配管は何系統を通している配管かを表しています。

緑色は海水系統、青色は清水系統(2本あると飲料水)、黄色は潤滑油系統、赤色は燃料系統、ねずみ色は圧縮空気系統、黒色はビルジ系統(汚水)、最後はちょっと見づらいですが銀色で蒸気系統になります。

船内は縦横無尽に配管が張り巡らされているので、色分けして分かりやすいようにしています。皆さんも船に乗る機会があれば、探してみると面白いと思います。

船名の下に描かれたマーク  

画像は、海技教育機構(JMETS)の青雲丸が小樽に寄港した時に撮影した船首の写真です。船名の下に2つマークがついていますが、右下の風車のマークについて説明します。

スラスターマーク  

ご存じの方もいらっしゃると思いますが、現代の船は横移動が可能です。

実はマークの下には貫通した横穴があってその中にスクリューが収められています。一般には「サイドスラスター」と言われるもので、特に船首側についているものを「バウスラスター」と呼びます。中にあるスクリューが、船首を向けたい方向の逆側に水流を作って横移動させるものです。主に入出港時に使われます。

ちなみに、船名の左下にある印は、球状船首(バルバスバウ)という造波抵抗を少なくするために丸く加工されているということを表しています。

入出港時に確認できるとは思いますが、安全と入出港作業の妨げにならないように注意してください。

小樽市総合博物館

1956年創立。小樽の歴史と自然を紹介する運河館、鉄道と科学を紹介する本館があります。様々な企画展や講座、蒸気機関車の動態保存などの体験もできます。   【小樽市総合博物館】 ▶本館 047-0041 北海道小樽市手宮1-3-6 電話 0134-33-2523 ▶運河館 047-0031 北海道小樽市色内2-1-20 電話 0134-22-1258  ■HP→https://www.city.otaru.lg.jp/simin/sisetu/museum/ ■FB→https://www.facebook.com/otaru.museum/ ■mail→museum@city.otaru.lg.jp

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