博物館70年の歩み③開館当時の博物館活動
昭和31(1956)年の開館当初は学芸員は配置されず、「協力員」といわれた地域の研究者たちによって運営されていたことは前回ご紹介しました。
第一回特別展「美術刀剣展覧会」
そのなかで翌32(1957)年、開館一周年を記念して「第一回特別展」が歴史室(2階会議室)を使って開催されました。

テーマは美術刀剣で、当時刀剣保存協会の小樽支部長であった小林光氏(喫茶「光」の創業者)の尽力で20振の刀・脇差が展示されました。開催にあたり三つ折りのリーフレットが作成され、小林氏の簡単な解説がつけられています。

第二回特別展「アイヌ風俗画展覧会」
第二回特別展は越崎宗一氏のコレクションを中心にした「アイヌ風俗画展覧会」を昭和33(1958)年に実施しています。この展示では千島春里の「蝦夷風俗屏風」などが展示され、かなりの規模であったことが推測されます。

同年に行われた第三回特別展「郷土功労者遺墨展覧会」までは、すべての資料は協力員などからの借用資料で、博物館所蔵資料はまだ展示会を開催できるほど収集ができていない時期でした。
小樽市博物館ガイドブック
協力員の皆さんのパワーを示すものは展示会だけではありませんでした。館内の展示を紹介する「ガイドブック」もB5判36ページもある冊子を出版しています。(残念ながら当館には閲覧用であったかなり痛みのあるものしか残されていません。お見苦しく、申し訳ありません)

各展示室の解説に加え、貨幣や手宮洞窟、考古資料そして郵船支店の建物など12人の研究者によって紹介されています。実はこのボリュームの常設展示の解説書は昨年、「運河館ガイドブック」が刊行されるまでほぼ70年間作られませんでした。現役の我々の怠慢はあるとしても、開館わずか2年、専門職員もいない状態での刊行は本当に驚くばかりです。
そして翌昭和34(1959)年、まだ北海道内にわずかしか配置されていない「博物館学芸員」がやってきます。
