星座スライドと本体星座絵用原版
旧小樽市青少年科学技術館のプラネタリウムで使用していた「おとめ座」の星座スライドと本体星座絵用原板を紹介します。現在のデジタルプラネタリウムの星座絵とは一味違う良い雰囲気があると思います。
星座スライド
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このMasterと記されたものが最も古く、昭和38(1963)年から投影が開始された初代プラネタリウムで使われたものと思われます。
星座横の白くなった部分は熱で溶けています。当時、プラネタリウムの団体利用が多く、担当者がおにぎりをほおばりながら1日中投影したこともあったと聞いています。もしかするとそのような時に電球の熱で溶けたのかもしれません。
本体星座絵用原板
次の2種類は昭和51(1972)年から閉館した平成18(2006)年まで使われた2代目のプラネタリウムで使われたものです。
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円形の方は本体星座絵用原板と呼ばれるもので、プラネタリウムで星を映し出すための恒星原板と同じように、ガラス板の金属蒸着面にフォトエッチングしたものです。それまで星座絵はプラネタリウム投影者の手元にある星座投影機で投影するのが一般的でしたが、この機種からプラネタリウム本体で星座絵を投影できる画期的な機械だったと聞いています。星座絵をプラネタリウム投影者が居るドームの端から投影する場合、投影するドームの場所により、どうしても星座絵が歪んでしまいます。本体から投影するとその歪みがほとんどありません。ただし、別の苦労もありました。それはまた別な機会で。